帰りのデート 前編
付き合ってからデートといえば
帰る時ぐらい
なんせ部活が終わるのが遅いし
土日も部活で会えない
会える日は帰りにご飯を食べに行くぐらい
『はぁ〜。』と空を見上げてため息がとまらない美月
『今日はどうしたの?最近ため息ばっかりついてるよ』と笑う恵
『高校生の恋愛って、、どんな感じだと思う??』とつい聞いてしまった美月
『う〜ん。また難しい質問だね、、。高校生の恋愛ね』と考える恵
『付き合ってるのに、帰るときしか会えないなんて、、』と急に泣きそうになる美月
『みづき!!あっ、、大丈夫だよ。ほらっ、私なんて彼氏いないし。ねっねっ。』と慰める恵
『ごめん、、、。恵、、困るよね』とタオルで顔を拭きながらもう泣いている美月
『私は、、好きなら大丈夫だと思うよ。それが1番だよ』と肩を叩き慰めて微笑む恵
『ありがとう、、。そうだよね。私、、拓也のこと大好きだもん』と恵に頷きながら応える美月
そんな美月を見て
『毎日一緒に帰っているだけでも羨ましいのに』と口を尖らして拗ねて話をする恵
そんな恵を見て
『恵大好き、、。恵に相談してよかったよ。がんばる』と抱きつきながら気合いを入れる美月
恵はクスッと微笑み
『ほんと良かった、、。また、ラブラブな恋愛話聞かせてね』と笑う恵
『うん』とニコニコ笑顔で応える美月
『美月、そういえば、、もう18時だけど大丈夫なの??』と時計を指差す恵
『えっ??、、18時??、、、、』と考える美月
『えっ〜!!、うそ〜!!、、もうそんな時間なの?!拓也との会う時間越してる』と焦ってまた泣きそうになる美月
『ほんと、、変な時に抜けてるんだから。いつもはかっこいいのに』と笑う恵
急いで帰る準備をして
『あっ、、ごめん。先帰るね、、、あと恵、、先生に部室の鍵渡しておいて』と手を合わせてお願いする
『そんなのいいよ。早くいっておいでよ。、、拓也くん待ってるよ』と笑う恵
『本当ごめん。また、、今度埋め合わせするから』と手を振って部室から慌てて出て行く
………
その頃
『美月今日は遅いなぁ〜。何かあったのか??』と空を見ながら心配する拓也
『拓也ごめん、、遅れた、、はぁはぁ』と息を切らしている美月
『美月、、、、』とびっくりする拓也
『あっ、、遅かったから、今部室に行こうかと思ってたんだ』と微笑んで話す拓也
『本当ごめん、、。今日は18時って言ってたのに、、、』と手を合わせて凄く謝る美月
『いいよ。ほらっ、じゃあ行こう』と笑顔で話す拓也
その笑顔にドキッとする美月
拓也は美月の手を取り
さりげなく手を繋ぐ、、
『拓也、、?』と拓也の顔を覗き込む美月
『何、、??』と微笑む拓也
『ううん。何にもないよ。』と微笑む美月
『みづき、、今度どっか出かけようかぁ〜。毎日帰りにしか会えないのは、、やだよね??』と優しく笑いながら話す拓也
それを聞いてびっくりする美月
美月のびっくりする顔を見て
『あっ、、もしかして、出掛けるのいやだった??』と頭を掻きながら話す拓也
『ううん。違うの、、。私、拓也とデートしたい』と満面な笑みで応える美月
『そっかぁ〜。じゃあ、お出掛けしよう。、、美月行きたいところある??』と微笑む拓也
『えっ、、あっ、、プラネタリウム、、なんて、、無理だよね、、?』と遠慮して聞く美月
そんな美月を見て
『いいよ。僕もいきたかったから。』と微笑む拓也
『本当に??、、凄く嬉しい』とニコニコで応える美月
(その笑っている顔を見て可愛いと思ってしまった拓也)
そのまま
じっと美月を見つめる、、、
『たくや、、、??』と拓也の顔を覗き込み微笑む美月
急に恥ずかしくなり
照れて後ろを向く拓也
『たくや、、、??』と服を引っ張り様子を伺う美月
そんな無邪気な美月の様子を見て
拓也は
クスッと微笑み
『じゃあ、日曜日に行こう』と笑顔で指切りをする、、、