卒業5
泣いてるのか??………
泣いてないって言いたいけど………
声を出したら
泣いてるのがバレる………
せっかく電話したのに………
『ゆめ?』
また………
これの繰り返し
やだよ………
『ま・・待って。切らないで』とやっと声を出す夢
『えっ??』と電話越しにびっくりする涼也
そして、沈黙になり
『ううん・・なんにもないよ』とやっと応える夢
すると急に
『夢。来週にはそっちに帰るから・・・。』と応える涼也
『・・・。』
『ゆめ??』
『あっ・・。』
違うことをたくさん話したいのにこんな言葉だけしかでてこない………
『そっちに帰った日に会えないかなぁ・・・///』と照れ臭そうに話す涼也
『えっ・・・!?』と思わずびっくりしてしまう夢
『なんでびっくりしてるんだよ。・・・夢。今日なんかあっただろう〜。今日は変だぞ』と笑いながら話す涼也
『そ・・そうかなぁ・・。いつもと変わらないよ』と焦りながら話す夢
『やっぱり怪しいなぁ。隠し事??』
『ち・・違うの。あっ・・・そういえば今日ね。久々に部活に行ったの………』と話を変える夢
『へぇ〜。そうなんだ………』と2人の会話が弾む
気づいたら3時間ぐらい話をしていて………
『ゆめ・・。お〜い。眠たいんだろ??』と電話から声が聞こえてくる
『えっ・・。う・ん・。スー・・』とほぼ寝ながら話している夢
『クスクス。・・夢。また電話するから』と優しく声を掛けてくれる涼也
『やだ!!・・やだもん!!・・う〜ん・・スー。スー・・・』
『わかった。夢が寝るまで電話切らないから。夢おやすみなさい・・・』
『まだ・・話し・・たいのに・・・・。』
そこから沈黙になり………
『夢??』と優しい声で夢に声をかける涼也
でも、夢からの返事は返ってこなくて………
『夢。・・大好きだよ。おやすみ・・・』と電話を切る涼也
夢は、ぐっすり夢の中………
涼也と少しだけ話たせいかこの日はとっても幸せな夢を見ていた……
…………
美夜はというと………
夢が全然戻ってこないので心配になり
電話している部屋を除くことにした………
すると
夢は体育座りをしながら
スマホを持ち
微笑みながらぐっすり眠っていた………
『ふぅ〜。もう。夢は・・・風邪引くぞ〜。でもよかったね。夢。・・なんでそんなニコニコしてるの??明日色々聞くからね・・・。電話できてよかったね夢。おやすみ』と微笑みながら毛布をかけてあげる…………
そして、
朝を迎える…………